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温室導入
前項で飼育するクワガタが決まりました。
・メタリフェルホソアカ
・プラティオドンネブト
・パプアキンイロ
以上3種は外国の温暖な地域に生息するクワガタです。
昆虫は外気温に左右される生き物です。成長・繁殖をするには一定の温度が必要であり、その温度の限界点(発育零点)以下では飼育することが出来ません。上記3種の発育零点はわかりませんが、先人たちの飼育情報によると20~25℃での管理であれば問題ないかと思います。
我が家は冬になると室温が一桁になることがあるので、加温が必須となります。
そこで、温室を作成することにしました。
表.我が家の年間最高・最低温度
月 | 最高温度(℃) | 最低温度(℃) |
1月 | 13 | 7 |
2月 | 14 | 9 |
3月 | 17 | 11 |
4月 | 22 | 13 |
5月 | 24 | 15 |
6月 | 26 | 18 |
7月 | 30 | 21 |
8月 | 33 | 22 |
9月 | 32 | 21 |
10月 | 28 | 16 |
11月 | 20 | 10 |
12月 | 14 | 9 |
10~6月は最低気温が20度を下回りますので、上述した外国産のクワガタを飼育・繁殖させることが困難となります。
簡易温室の種類
簡易温室の種類や内容についてブログや雑誌の記事から調べてみました。
何より見た目が◎
デメリットは組み立てと解体に手間がかかることと価格が高いことでしょうか。
以前、この方法で管理していましたが簡単なシステムのわりに温度変化が小さく驚きました。
メリットは上述したとおりコスパがいいこと、温源が板状のパネルヒーターで済む点です。
デメリットは中身が見えないこと、容量が少ないため管理数が限られる点です。
大型の発泡スチロールもあるのですが、以外と高価なんですよね…。
メリットはサイズの選択肢があること。また、ビニールを被せるだけなので、手持ちのメタルラックを直ぐに温室化することができ、暖かくてなれば外すだけで夏場の管理に対応することができます。
スタイロフォームを用いて温室化している方が多いですが(特に昆虫飼育している方に多い?)、設置・回収・収納の手間を考えて採用しませんでした。
飼育する生き物が多いほどメリットを感じられます。
部屋の環境やエアコンの性能によりますが、電気代も想像したよりはかかりません。
デメリットは設置や起動の条件に制限がかかること、暖房起動時に湿度を下げすぎてしまうことです。
以上のメリット・デメリットを踏まえ、我が家ではビニール温室を採用することにしました。
一度、暖房管理を試みましたが、加湿器をつけても湿度が低いままで非常に不快だったため諦めました。
ビニール温室の設置と組み立て
早速組み立てて行きます。
まずはメタルラック
ドウシシャ製のスチールラック4段を購入。
サイズは 幅91.5×奥行46.0×高さ155.5cm
温源は「昭和精機 パネルヒーター250W SPZ-250W 」を使用します。
ちなみに昆虫への使用は禁止とされています。そう、全ては自己責任。
ビニールはPVCビニールハウス 替えカバーを使用。
幅91.5×奥行46.0×高さ155.5cmのメタルラックに丁度よいサイズです。
足元に若干隙間がありますが、許容範囲です。
折り畳むとこのサイズ(コバエシャッター中と比較)。
夏場は場所を取らなくて済むので、物置スペースが少ない我が家にはありがたいです。
続いてファンを取り付けていきます。
ファンで対流させないと、温室の上段と下段で温度ムラが生じてしまいます。
温室の1段目と3段目に温度計を配置し、サーモスタットを23℃に設定して2時間放置…。
やはり温度差がありました。
3段目← →1段目
ファンは「AC Infinity MULTIFAN 140mm」を使用。
超静音USBファンを謳うだけあり、風音は気になりません。
最上段に1つ、温源に直接当てるように1つ配置することで、上段と下段で温度差をなくすことができました。
ただ、このサイズの温室には若干のパワー不足を感じます。
これ以上のサイズの温室となるとファンを増設するか、サーキュレーターにした方が良いと思います。
更に、多湿の環境にするため加湿器「SHARP HV-E50」を用意しました(既に販売終了)。
後期モデルはこちら
セッティング後、先程と同様に1段目と3段目に温度計を配置し、サーモスタットで温度を23度に設定して2時間放置。
さて、温度はどうなってますか…
3段目← →1段目
1段目と下3段目で温度ムラがなくいい感じです!
ちなみに温度計には「ThermoPro湿度計」を使用。
温度・湿度および最高最低の温度と湿度を表示してくれる優れもの。お求め易い価格も◎
250Wのヒーターに木造8.5畳まで対応の加湿器の投入。
温室の大きさに対してオーバースペックですが、これで温室の拡張にも対応できます(つまには内緒)。
データロガーで計測していないため、詳細な温度変化はわかりませんが、サーモスタット23度設定で22~26℃の値をキープできています。
私は概ね満足ですが、人によっては4℃の温度差が気になるかもしれません。
電気代についても、計測していないためわかりませんが、安くはないと思います。
やはりエアコンで一部屋を管理するのが一番楽でコスパがいいのかもしれませんね。
あぁ、専用のブリードルームが欲しい!